【マイナー映画レビュー③】 『レオン』 ※ネタバレあり
おはこんばんにちわ!
渋い男に憧れる童顔、みやびです(*'▽')
渋い男ってかっこいいですよね。寡黙で一匹狼で仕事のプロフェッショナルで腕利き、でもちょっと不器用な牛乳大好きなおじさんってキュートで愛らしいですよね。
そんなおじさんに会ってみたいなぁ。
と思っているそこのあなた!!
あなたにオススメの映画があるんですよー。
それがこちら。
はい。
『レオン』ですね。
米題は『The Professional』となっています。
映画好きなら知っている名作の一つです。
今回タイトルには「マイナー」と表記してありますが、あくまで「映画に詳しくない人向け」となっていますので、ご了承m(__)m
さてそんな『レオン』。
主人公である殺し屋のレオンと、マフィアに家族を殺された少女マチルダの二人が織りなす「深い愛」の物語となっています。
おっさんと少女の愛?
と思う方もいるでしょう。
父娘として? 恋人として?
ノンノン。そんなものでは表せない、もっともっと深い愛情です。
DVDパッケージの副題には『凶暴な純愛』とも表記されています。
余計に混乱しますか?(笑)
観たらわかる、愛しいやつやぁん。なのです。
【作品紹介】
リュック・ベッソンが監督、脚本を担ったアクション映画となっています。
キャストにはジャン・レノやナタリー・ポートマンなどの名優が出演。
1994年9月にフランス、同年11月にアメリカ、1995年3月に日本で公開されました。
映画公開されたものは『不完全版』であり、こちらに記載したプライムビデオ配信のレオンは22分間の未公開シーンを加えた『完全版』となっています。
『完全版』には、マチルダの強い主体性や、レオンの過去、より実用的なマチルダの暗殺練習が描かれており、オリジナルとは二人の印象が少し異なっています。
大人の男性と幼い少女が愛の言葉を交わすシーンなどが「刺激的過ぎる」「不健全だ」と当時の試写会後に言われたため、やむを得ず問題シーンをカットし公開されることになりました。
【概要】
一日に牛乳2パックとトレーニングを欠かさず、一つの観葉植物を唯一の友として生きてきたレオンは、レストラン店主という表の顔を持つイタリア系マフィアのボス、トニーからの依頼を完璧に遂行する殺し屋を生業としている。
とある日仕事から帰宅すると、自宅のアパートの隣に住む少女、マチルダが父親からの虐待により傷を受けた姿を発見する。
それがきっかけで二人は顔見知りとなり、レオンはマチルダに同じ牛乳を買ってくるよう頼んだ。マチルダは快くそれを引き受ける。
翌日、マチルダの父親が麻薬をくすねたことがきっかけで、家に麻薬密売組織の連中が襲撃に入る。
スタンスフィールドを筆頭に、その一味が一家を殺害する中、家にいたくない理由で牛乳を買いに行っていたマチルダは運よくその場を逃れる。
玄関先で射殺された父親の姿と、廊下に立つ組織の一味を見た途端に全てを悟ったマチルダは、平然さを装いながら自宅を素通りし、その先のレオンの部屋へ助けを求め難を逃れたのだった。
家族で唯一愛していた弟までもが殺されていたことを知ったマチルダは、スタンスフィールドへ復讐心を覚え、レオンに「殺し」を教えてくれと頼む。
学が無いながらも拒むレオンだったが、「根が地面についてないということが自分と同じだ」と鉢植えの観葉植物に強いシンパシーを覚え、戦術の初歩を伝授する。
マチルダも家事全般を請け負うかたわら、レオンへ読み書きを伝授した。
奇妙な二人の共同生活は、やがて心の安らぎを見出すようになり、互いに愛情と信頼を抱いていく。それは複雑な気持ちでもあった。
ある日、マチルダは自分の弟を殺した『かたき』が麻薬取締局の刑事であることを知り、ピザ屋の配達員を装ってスタンスフィールドの暗殺へ向かう。
しかしスタンスフィールドはそれを見破り、捕まってしまうマチルダ。
一方、奇しくもレオンもマチルダのために、マチルダの一家を殺害した組織への復讐を開始していた。
マチルダの置手紙を元に麻薬取締局へ乗り込み、拘束されていたマチルダを救出することに成功する。
スタンスフィールドは、トニー配下の殺し屋が仲間を殺しているのだと目星をつけ、トニーのところへ出向く。
実はスタンスフィールドこそ、トニーを仲介役にレオンへ暗殺の依頼をしていた元締だったのだ。
レオンの仕業であると確信したスタンスフィールドは、翌朝に市警の特殊部隊を総動員してレオンの住むアパートに突入する。
特殊部隊によって保護されるマチルダ。レオンは激しい銃撃戦を掻い潜りながらマチルダを脱出させ、トニーの店で落ち合うことにし、自分は負傷した特殊部隊を装い脱出を試みる。
しかしあと一歩のところでスタンスフィールドに見破られ、背後から銃で撃たれてしまう。
倒れ伏したレオンだったが、「マチルダからの贈り物だ」と言ってスタンスフィールドへ何かを手渡す。
スタンスフィールドの手の中には、手榴弾の安全ピンが。
レオンは彼を道連れに自爆を遂げたのだった。
一人残されたマチルダは、トニーに殺し屋の修行をさせてほしいと頼むが断られる。
レオンの資産は彼自身の意思により、トニーの管理の許、マチルダへ少しずつ手渡されることになった。
マチルダは元居た学校の寄宿舎に戻り、レオンの形見となった観葉植物を学校の庭に植えるのだった。
【注目ポイント】
注目して観ていただきたいのが、レオンとマチルダの奇妙な関係性です。
二人は似ていながらに、全く別のものを持っています。
足りない部分を互いに補う描写が作中によく出てくるのですが、これこそ『レオン』を語る上では欠かせないものでしょう。
何事にも積極的な面を見せるマチルダと、保守的で無難を選ぶレオン。
レオンの人生は毎日決まっていて、その上それは自分基準ではありません。トニーという仲介人から依頼を受け、「仕事」をこなす日々。それこそが自分の役割なのだとレオンは信じて生きてきました。
他人基準で生きてきたレオンの人生は、自分でも価値を付け辛いものでもありました。
しかしマチルダの行動は、これまでのレオンの人生を覆すほどに彼を変えていきます。
彼女の子供ながらに自由で積極的な発想は、レオンが失くしていた様々な感情を掘り起こし、生活に「豊かさ」を与えていくのです。
そうして育まれたレオンの「愛情」はマチルダへ向けられるようになり、それはいつしか自分にも向けられるようになります。
レオンは殺しという才能を、初めて「愛する人」の為に使おうと決断するのです。
そしてそれは、「自分がしたいから、やった」事でもありました。
マチルダのおかげで、レオンは自分基準で生き、最後に華やかに散ったのです。
逆に、マチルダもレオンからたくさんのことを受け取ります。
マチルダは大人のふりをした子供でした。
常に強がり、誰かに弱い部分を見せることをしませんでした。
それが、レオンにだけは素顔を見せ、甘え、喜怒哀楽を見せられるようになっていったのです。
自分がまだ子供であることを少しずつでも自覚し、人に頼ることを学んでいった。
最初、マチルダはレオンにこう尋ねます。
「大人になっても人生は辛いの?」
レオンは答えます。
「つらいさ」
好き勝手に娯楽をやり、自分に暴力を振るう大人しか見てこなかったマチルダにとって、この言葉は衝撃的だったのではないでしょうか。
『殺し』『復讐』『マフィア』など、血みどろなテーマばかりのこの作品の中にある『愛』はとても深く、複雑で、確かなものなのです。
『凶暴な純愛』というのも、頷けます。
【まとめ】
皆さんいかがだったでしょうか。
レオンの格好良さ、マチルダの愛おしさを感じていただけましたか?
と言っても、ここだけでは『レオン』の良さは一割くらいしか届けられません。
二人の言葉、行動、仕草、表情、環境。全てに想いが詰められた映画です。
あとの九割は是非、実際に観て感じてみてください!
隣人「レンタル料は?」
もちろん自腹で!